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 活動記録 : 2003年度

◎講演会「なぜ戦争は起こるか グローバリゼーションがもたらしたもの 行動する市民
 /つながるNPO・NGO」 

 ◆日 時: 2003年12月7日(日) PM1:30〜4:30
 ◆会 場: 東京ウィメンズプラザ 第1会議室
 ◆講 師: 北沢洋子さん(国際問題評論家、日本平和学会会長)
 ◆内 容: @平和活動NGOアピール 「非暴力平和隊・日本」「幼い難民を考える会」
         A北沢さんのお話、質疑応答
 多くの反対の声を無視して、遂にイラクへの自衛隊派遣が閣議決定され、派兵の準備が着々と進んでいます。いま日本政府は、まさに新潟県加茂市長の言「狂気の沙汰」をもって、取り返しのつかないリスクを承知で大きく舵を切り、平和に背を向けた針路をとろうとしています(絶対反対!)。 
 12月7日(日)の午後、北沢洋子さんをお招きして上記の講演会を開きました。テロや武力紛争が絶えることの無い土壌について、その根源的な問題をもっと深く知る必要があると考えたからです。また、グローバリゼーションが格差と貧困を生み出し、その皺寄せが女性と子供達により過酷に集中している現実から、当ニュースレターの17号で特集した「女性と反戦」の延長線上でこの講演会を企画しました。

 北沢さんの講演から一部を紹介しますと、経済のグローバリゼーションが拡大した結果もたらされたことは三つあります。
 @貧困の増大(15億人が基本的な生存権が奪われている絶対的貧困にある)
 A格差の増大(最貧国49カ国のGNPとビル・ゲイツなど金持ち3人の資産)
 B経済のカジノ化(98%は投機資本、実体経済2%)

 グローバリゼーションの全てが悪いのではなく、恩恵を受ける人と貧しい人びとの格差がこのように拡大することが問題なわけです。債務危機に陥った第3世界に債務の返済を迫るIMFや世銀の「構造調整プログラム」は途上国に緊縮財政を促し、更に規制緩和、貿易・外国投資、金融の自由化が途上国の経済に破壊的な影響を与え、「開発融資」や「救済融資」は本来の目的を外れて貧困層・弱者に一層の皺寄せを生じさせる矛盾。北沢さんのお話しを伺うにつれて『許せない』気持ちが募る一方でした。投機資本の活用策としての外国為替取引税(トービン税)の導入にも、EUは前向きだが日本は反対しているとか。
 国連が取り組むグローバルイシューの数々について話が及ぶ中で、現在ミラノで「地球温暖化防止条約」締約国会議が開催中だが、経済のグローバリゼーションを引き起こした多国籍企業に対する規制力として有効であるにもかかわらず、日本ではろくにマスコミでも取り上げられず、日本がリーダーシップを取る気配もないことを北沢さんは指摘(その後少し遅れて新聞では掲載されましたが)。国連といえば、冷戦後の国連は、加盟国全体の合意形成に時間をかけた運営をしているということ、従って国民は国連決議で自国が何を合意してきたかを「知ること」が必要だとあらためて確認しました。
 一方、99年シアトルでの反WTOデモ以来、反グローバル化の波は年々大きくなり、NGOを中心としたグローバルな世論が対抗勢力として形成され、自然な流れで次の2つの共通スローガンが定着してきたそうです。
 @企業に主導されるグローバリゼーションに反対
 A人間より利潤を重んじるグローバリゼーションに反対

 昨年9月のWTOメキシコ会議で、現地に行かれた北沢さんによると、一番特徴的だったことは、途上国が目に見えて力をつけてきたことだそうです。これまでの「食糧安保」から「食糧主権」へと主張をシフトさせ、NGOと連帯して米・EUに対抗。因みに日本はいずれのグループでもなく、その他グループに身を置き蚊帳の外で、影が薄かったとか。途上国の発言力アップの背景には、民衆が力をつけてきたことがあるそうです。このことは、WTOの場のみならず、自国のガバナンスにも影響力を持つ様です。
 最後に、「企業主導・人間より利潤優先のグローバリゼーション」に対するコントロール機能を期待できるものとして、オルタナティブとしての「連帯経済」についてのお話がありました。協同組合、共済組合、NPO、NGO、地域通貨、マイクロクレジット、フェアトレード等、人間の連帯を追及する経済活動を進めることを、北沢さんは提案されました(「社会的経済」と呼ばれるものと同義かなと思いつつ、NPOの一員として期待される側にいることにちょっと緊張)。また会場からは、先進国にくらす私たちが、現在の生活水準を落とすことを真剣に考え、実践できるかどうかが問われているのではという問題提起もありました。個々の生活水準の見直しからカジノ経済への歯止め策まで、貧困の土壌にメスを入れていくことは並大抵ではないことが分かりました。しかしいかに遠回りでもこれらを進めていくことこそ重要だということを、「テロに対決すること」を至上目的とする日本政府に言ってやりたい思いです。  (本間 恵)
 *参考サイト:北沢洋子の国際情報 世界の底流 http://www.jca.apc.org/~kitazawa/

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